病院薬剤師に転職したい薬剤師さんへ
薬剤師の人気の就職先の一つとして病院薬剤師がありますが、「病院薬剤師への転職は難しい」ということは、誰しも聞いたことがあるのではないでしょうか?
また、病院薬剤師は人気が高い職種である一方で、病院とひとことに言っても様々な種類や働き方があり、違いをわかっていないと「転職できたけど、思っていた仕事と違う」「忙しすぎる職場で、これってブラック病院かも…」ということにもなりかねません。
ここでは、病院薬剤師の働き方の違いと理想とする病院薬剤師に転職する方法をまとめました。
病院の種類と働き方
病院の種類は大きく分けて「急性期病院」と「慢性期(療養型)病院」の二つがあり、それにより仕事内容も全く異なります。
急性期病院
急性期病院は、急な病気やけが、持病の急な様態の変化で緊急に治療が必要な患者さんに対して入院や手術など高度な専門医療を行う病院です。
急性期病院の患者さんは、年齢層の幅が広く、高齢者だけでなく20代、30代の若い人もたくさんいます。患者さんの死と隣り合わせということも珍しくなく、救命救急センターやICUなどに運ばれる患者さんの治療を行います。
入院期間も2週間程度と短く、病気の回復のめどをつけるまでの医療を主に行います。
急性期病院の薬剤師の仕事
急性期病院は患者さんの急変が多く外来から緊急入院してくる患者さんもいるため、忙しい職場であることが多いです。
突発的な仕事による残業や夜勤では一人で対応しなければいけないこともあり、臨機応変に対応できることが求められます。
急性期病院は先端医療等高度で専門的な医療を行っているため、幅広い経験を積みたい「キャリア志向の人」にはおすすめの職場です。
慢性期病院
慢性期病院は、急性期を脱して容態は安定しているものの継続的な治療を行うための病院です。
急性期病院のように常に死と隣合わせということはなく、ある程度決まった治療を続けるため比較的落ち着いた職場です。患者さんは高齢者で長期入院が多いという特徴があります。
慢性期病院の薬剤師の仕事
慢性期病院は残業や夜勤もないため、ゆとりを持って働くことができ仕事とプライベートを両立を重視している人にはおすすめの仕事です。
臨床経験や症例をたくさん経験したてバリバリ働きたいと考えている人には、物足りないと感じてしまうことになります。
病院薬剤師への転職の方法
これまでご紹介したように病院薬剤師と言っても急性期病院と慢性期病院によって、仕事内容は大きく異なります。
まずは、自分が病院薬剤師としてどのような仕事をしたいのかをはっきりさせておく必要があります。
そうしないと、病院薬剤師に転職できたとしても「自分の思っていた仕事と違う」といった理想と現実のギャップができてしまいます。
では、それぞれの病院へ転職するためのポイントを紹介します。
慢性期病院に転職するには
病院薬剤師の転職先として人気が高いのは、急性期病院です。
ほとんどの薬剤師さんが希望するのは急性期病院ですが、「本当に急性期病院で働きたいのか?」ということを考えるようにしましょう。
急性期病院は忙しくバタバタした職場が多く仕事のプレッシャーや精神的な負担も大きくなり、理想としている仕事だけではありません。
慢性期病院であれば、待遇の良い病院やライフワークバランスの取れる職場を見つけることも可能です。
慢性期病院の求人は転職サイトを利用することで見つけることが可能ですので、ぜひ参考にしてみてください。
急性期病院に転職するには
急性期病院の求人は常にあるわけではなく、基本的に欠員が出た際の補充がほとんどです。
欠員補充のタイミングをいかにうまくキャッチできるかが、急性期病院への転職のカギと言っても過言ではありません。
とはいえ、毎日転職サイトの求人をチェックするのは現実的にも難しいと思いますので、転職サイトのコンサルタントに急性期病院の求人が出たら教えてもらうようにしておきましょう。
病院で欠員が出た場合、病院は転職サイトに求人の依頼をすることになります。そのため、転職サイトのコンサルタントは病院薬剤師の求人をいち早く把握できる存在なのです。
病院への転職で薬剤師転職サイトを利用するポイント
求人数の多い転職サイトを選ぶ
病院薬剤師はただでさえ求人数が少ないので、転職サイトを選ぶ時に重要なのは「求人数の多さ」です。
求人数の少ないサイトは、病院薬剤師求人自体がない可能性もありませうので、そういったことろに登録してしまっては、いつまでたっても病院求人を見つけることはできません。
複数の転職サイトに登録する
転職サイトによって取引のある病院は異なります。そのため、複数の転職サイトを利用することで、幅広い病院求人の情報を集めることができるのです。
転職サイトの登録や利用はすべて無料ですので、少なくとも3社程度の利用がおすすめです。
同じ病院でも利用する転職サイトによって待遇が違う事があるので、より良い条件を探し客観的な判断をするためにもメリットがあります。
コンサルタントに希望をしっかり伝えておく
急性期病院の募集は、欠員補充がほとんどです。
つまり、求人が出るタイミングは不定期ですし、求人数も1名程度と少ないです。
こういった求人は、転職サイトでも一般公開されず希望にあった薬剤師にコンサルタントが直接紹介するパターンになることも多いです。
そのため、コンサルタントに希望をきちんと伝えておかないと求人情報を知ることさえできません。「希望の病院求人を伝えておくこと」が理想の職場に転職を実現するための第一歩ですので、まずはコンサルタントとのヒアリングをしっかり行うようにしましょう。
人気の高い病院薬剤師への転職を実現するためにおすすめの薬剤師転職サイトを紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね!
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