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調剤薬局から病院薬剤師へ転職を成功させるノウハウ全て

調剤薬局から病院薬剤師への転職前のチェックポイント

調剤業務を行う薬剤師の職場として調剤薬局と病院があり、
どちらも調剤業務を行いますがそれ以外の仕事などは大きく異なります。

 

スキルアップのために調剤薬局から病院へ転職を希望する人は少なくありませんが、
両者の仕事内容の違いや待遇面についても把握しておかないと
転職してから「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうことになります。

 

ここでは、薬剤師の調剤薬局から病院への転職について紹介します。

 

 

調剤薬局と病院薬剤師の違い

 

薬剤師の仕事とひとことに言っても調剤薬局と病院では
仕事内容や勤務体制、年収などは職種によって大きく異なります。

 

仕事内容

調剤薬局

調剤業務
医師の処方箋に基づいて調剤を行い、必要があれば疑義照会を行います。
応需する処方箋の科目によって扱う医薬品の種類は異なります。

 

総合病院の門前薬局であれば1000〜2000種類もの医薬品を取り扱っていますが、
眼科や皮膚科などの単科門前薬局であれば500種類程度のところもあり、
薬局により忙しさなども差があります。

 

服薬指導
服薬指導では調剤したお薬について患者さんに効果や副作用、
飲み方や注意点などを説明します。
一方的に話すだけでなく、患者さん病状を様態を聞くなど
コミュニケーション能力が求められる仕事です。

 

薬歴管理
調剤業務の合間や業務の最後に患者さんに調剤を行った医薬品を記録する
薬剤服薬管理記録の記入を行います。

 

その他にも医薬品の在庫管理や在宅医療を行っている薬局では
患者さんの自宅を訪問して服薬指導や残薬の管理などを行っている薬局も増えています。

 

 

病院

調剤業務や服薬指導は調剤薬局と同じですが、
病院の場合それ以外に注射薬や点滴の調整や病棟業務、医師や看護師など
他の医療従事者と連携したチーム医療など仕事内容は多岐に渡ります。

 

調剤薬局では処方箋しか見ることができませんが、
病院では患者さんのカルテを閲覧することができるため、
患者さんの疾患の状態や医師の処方意図などを考えながら
調剤に関われることが魅力と言えます。

 

 

勤務体系

調剤薬局

立地によっても違いますが、調剤薬局は概ね9時〜17時、週休2日という所が多いです。

 

総合病院の門前薬局であれば、外来の診察時間に合わせた営業時間であることが多く、
平日は17時〜18時まで土日休みになります。
クリニックの門前薬局であれば、日曜日と平日の1日が休みというパターンがよくみられます。

 

処方箋枚数や患者さんが多い薬局でばければ、残業もあまりありません。

 

 

病院

慢性期病院であれば、9時〜17時の勤務で残業はほとんどないのところもありますが、
急性期病院は残業も多く夜勤や休日出勤も珍しくありません。

 

忙しさは病院の種類や規模によって大きく違ってきます。

 

 

年収

薬剤師転職サイトの「薬キャリ」によると
調剤薬局の平均年収が515万円であるのに対して、
病院は479万円と年収が低くなっています。

 

地域や年齢にもよりますが、30歳の平均年収を比較した場合、
調剤薬局の平均年収は約500万円、病院の給与平均は400万円が相場です。

 

病院薬剤師は、仕事が忙しく勤務時間が長い割には年収が低く、
調剤薬局からの転職の場合、年収が下がる可能性があることを認識しておきましょう。

 

 

調剤薬局・病院のメリット・デメリット

 

調剤薬局のメリット

  • 勤務時間や休みが固定の職場が多い
  • 家事や育児との両立がしやすい
  • 給料が高め

 

調剤薬局のデメリット

  • 調剤業務ばかりでルーチン作業が多い
  • 狭い調剤室で長時間働くため人間関係が複雑
  • 調剤業務以外のスキルアップが難しい

 

 

病院のメリット

  • チーム医療に携われる
  • 注射剤の調製やカルテを閲覧し、治療の全体を把握できる
  • 医療人としてのやりがいが感じられる
  • 患者さんと直接かかわれる

 

病院のデメリット

  • 夜勤や残業などが多い
  • 年収が低い
  • 医師や看護師との人間関係が難しい
  • 急性期病院は求人が少なく転職が難しい

 

調剤薬局と病院、それぞれのメリット・デメリットがあります。

 

自分にとって譲れないものは何なのかを決めておかないと、
転職して理想と違うことがあると「思っていた仕事と違う」と
また理想を求めてしまいますので、優先順位をしっかり考えておきましょう!

 

 

調剤薬局から病院へ転職する際の注意点

 

病院薬剤師は調剤薬局で働く場合と比べ様々な異なる点があり、
特に次の点はしっかり把握しておきましょう。

 

@調剤薬局より年収が低くなる可能性がある
A夜勤や残業が多く、勤務時間や勤務日数が長い
B求人が少なく競争率が高い

 

転職後に理想と現実のギャップで後悔しないためにも求人情報だけで判断するのではなく、
実際の職場の状況をしっかり確認してから転職を行うようにしましょう。

 

職場のリアルな情報を集めるためには、
薬剤師の転職サイトのコンサルタントに相談することがおすすめです。

 

転職サイトのコンサルタントは、これまでにサポートした薬剤師から
病院の内情について情報収集を行っていますので、
外からではわからない情報についても教えてもらえます。

 

 

病院薬剤師への転職は本当に難しい!?

 

ご紹介したように病院薬剤師の仕事にも、デメリットや大変な一面があります。

 

しかし、薬剤師としての専門性を高めることができ、
また、医師や看護師とチーム医療に関われる病院薬剤師は、
やはり多くの薬剤師が憧れる人気の職種です。

 

人気が高いということは、反面、競争率が高いということです。

 

そのため、「病院から調剤薬局への転職は容易だけど、
調剤薬局から病院への転職はハードルが高い」ということが一般的にも言われています。

 

病院薬剤師の転職が難しい理由は、
「人気が高い」と言うこと以外にも次のような理由があります。

 

大手急性期病院はほとんどが新卒採用

病院薬剤師を憧れる人の多くは、
大学病院など大手の急性期病院で働くことをイメージしています。

 

薬剤師に非常に人気が高い大手の急性期病院は、
ほぼ新卒薬剤師で人員を採用しています。

 

しかも、母体となる大学から採用したり、大学の教授の紹介で就職する人が多いので、
新卒でも一般から就職は非常に狭き門です。

 

新卒の場合でも非常勤や契約社員からスタートして、
空きが出たタイミングで正社員になれるのを待っている人もいます。

 

 

欠員募集はいつでるかわからない

大学病院や大手総合病院は、定期的な中途採用を行うことはほとんどなく、
薬剤師の欠員が出た時に不定期で行われる可能性があります。

 

中途採用の求人に応募できるかどうかは、
病院の求人情報を見逃さずにキャッチできるかにかかっています。

 

不定期に出る中途求人のタイミングは予測できないため、
計画的に進めにくいというのも、病院への転職がハードルが高く感じられる理由の一つです。

 

 

病院薬剤師へ転職する3つのポイント

 

こうやって見ていると、調剤薬局から病院薬剤師へ転職するのは、
絶望的に思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

 

病院薬剤師へ転職できる方法をうまく活用し、
調剤薬局から病院薬剤師へ転職を成功させている人はたくさんいます。

 

病院薬剤師への転職を成功させるためのポイントを3つ紹介します!

 

中小病院を狙う

先程も紹介したように、大学病院など大手の急性期病院は人気が高く
中途採用もあまりないので、転職するのが難しいと言われています。

 

しかし、中小病院や地方の病院には
薬剤師を必要としている病院がまだまだたくさんあります。

 

大手の急性期病院は夜勤もありますし、急な残業など
仕事の忙しさは中小病院とは比べ物になりません。

 

念願の大学病院に入職できたものの、夜遅くまで残業し自分の時間がなく、
「何のために働いているんだろう」と燃え尽き症候群になってしまう人も少なくありません。

 

中小規模の病院であれば、仕事とプライベートのバランスを取りながら働く事ができます。

 

もちろん薬剤師としての専門性を磨く、臨床経験やキャリアを積むことは可能ですので、
長く働き続けられる職場を見つけやすいと言えるのではないでしょうか。

 

 

病院薬剤師の求人が出やすい時期を狙う

病院薬剤師を中途採用するのは、薬剤師の欠員が出たタイミングなのですが、
1年のうちで病院薬剤師の求人が出やすい時期があります。

 

それは1月〜3月です。

 

この時期は、新卒で内定していた薬学生の中で国家試験に落ちてしまい、
入職できなくなってしまう人が出るためです。

 

予定していた新卒者の内定辞退のため、
急遽中途で求人募集が出るのがこのタイミングです。

 

また、結婚している女性薬剤師さんが、
旦那さんの転勤で辞めるなどのケースも3月末で退職と言う事が多く、
この時期は病院薬剤師求人を探す狙い目と言えます。

 

 

薬剤師転職サイトを活用する

大手の病院、中小病院に限らず、病院で欠員補充する際、
採用担当者は薬剤師転職サイトのコンサルタントに薬剤師の求人の相談をします。

 

つまり、病院求人の情報をいち早く入手しているのは、転職サイトのコンサルタントです。

 

人気の病院であればあるほど、求人情報を一般に公開すると応募が殺到して選考作業が大変になるため、コンサルタントの判断で病院を希望している薬剤師に直接紹介されることがあります。

 

そのため、病院薬剤師に転職したい場合、
自分で求人情報を検索していてもなかなか好条件の求人は見つかりません。

 

一番確実で早い方法は、
コンサルタントに病院薬剤師の求人情報が出たら教えてもらえるようにしておくことです。

 

まずはコンサルタントに病院に転職したいことをしっかり伝えておきましょう!

 

 

病院求人に強い転職サイトは?

 

薬剤師転職サイトと言っても、
転職サイトによって病院薬剤師の求人量の多さは全然違います。

 

○○病院の求人は、Aサイトでは取り扱っているけど、
Bサイトでは情報がないということもあります。

 

そのため、1つの転職サイトだけに頼って求人を探していると、
情報を取りこぼしてしまう可能性が非常に高いため、
できれば大手薬剤師転職サイト2〜3社に登録して相談することをおすすめします。

 

こちらでは、病院求人に強い薬剤師転職サイトをまとめていますので、
ぜひ参考にしてください!

 

 

⇒病院求人を相談するならコチラ

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